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その結果が、今回生じた金融的混乱だ。 このような不安定な状況から脱却するには、日本の金融政策を正常化することが不可欠だ。
それによって、日本から外国へ向かう投機的資本移動を断ち切ることが必要である。 日本国内ではほとんど支持されないのだが、BIS(国際決済銀行)の年次報告書(2007年6月)は、次のような分析で日本の金融緩和を批判している。
対外経常収支の赤字国では、通貨が減価して経常収支赤字が縮小するはずだ。 資本流入があると逆に増価してしまう。
国内の資産価格が上昇し、支出を刺激するため、経常収支はさらに悪化する。 アメリカのケースは、明らかにこれに該当する。
ニュージーランドや東欧諸国でも同じ傾向が見られた。 「経常収支赤字国への資本流入」とは、円キャリー取引、日本や中国の巨額の外貨準備などを指すと考えられる。

したがって、日本の超金融緩和政策に対する批判になっている。 同報告はさらに、こうした資金の流れが突然変化すると大きな混乱をもたらすと警告している。
2007年の夏以降に生じたことの予言になっている。 このような認識から、同報告書は、日本の金融正常化を次のように厳しく求めているのである。
過剰な設備を抱えた「ゾンビ企業」が生き残っていれば、いかに金利を下げたところで効果はない。 したがって、金融緩和と並行して、過去に蓄積された過剰債務と非生産的な設備を削減する努力が行なわれるべきであり、未来のない企業は退出すべきだ。
他方で、日本の低金利政策によって流出した資金は、「歓迎されない効果」を世界にもたらした。 だから、N本銀行は金融正常化の努力を続けるべきだ。
以上がBISの意見だ。 私はこの意見は正しいと思う。
金融正常化がきわめて困難な課題であることは、間違いない。 なぜなら、金融正常化を強行すれば海外との金利差が縮小するが、円キャリー取引の巻き戻しをもたらし、円高になって株価が下落するからだ(ただし、現実には、日本が利上げしなくともアメリカが利下げをして、日米金利差が縮小してしまった)。
実際、2007年の前半には金融正常化が徐々に進むと考えられていたが、サブプライムローン問題の発生で、同年2月の利上げが最後になってしまった。 サブプライムローン問題は簡単に解決できるものではなく、今後も継続するだろう。
したがって、金融正常化の見通しはつかない。 1つの政策手段だけで複数の政策目的を追求するのは、もともと無理なことだ。

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